おひざにごろん。

架さんが萌え萌えなイラストを描いて下さったので、「こりゃ言い出しっぺが何もしない訳にはいかないべ！」と対抗心を燃やしてみました。

まさに「山なし、オチなし、意味なし」です。


……なんか、無性に、申し訳ない。ごめんなさい。って感じの出来です。でも、架さんが責任とって下さるそうだから、いいよね！

シーナがひざにゴロンして甘える話（仮）


「あ」
シーナが呟く。
視線の先の長ソファには、1人の男が。長ソファの中央に深く腰掛けて足を組むその姿は、まるで彼がこの空間の主人であるかのようだ。本当の主人であるシーナは、自分がやっと仕事を終えたところであるというのに勝手にソファでくつろぎやがっている男に無性に腹が立って、長ソファに向かう。男の黒髪をグっと引っ張って
「もっと隅に行け」
と一言で要求を突き付ける。
男はシーナを仰ぎ見て、一連の物事には一切触れず言った。
「ああ、終わったのか」
「おかげさまで仮眠続きの日々から解放されたところだ。お前の上司に『いつでもすぐに連絡が取れると思うな』と伝えておけ。そして家主を無視するな。もっと隅へ行け。これはお前のソファじゃない」
淡々と抑揚なく一気に捲し立てるシーナに男も折れて、「はいはい」とソファの端に移動する。肘かけに右腕をついて、悠然と足を組み直した。
「足を組むな。反省しろ」
男はシーナの物の言い方に内心怒りを覚えつつ、寝不足だから仕方ないと従順にした。両手を肩の高さに挙げて苦笑する。また食事をトマト一色にされたらたまらない。
シーナは、恐らく無意識に「よし」と小さく呟いて、その問題の長ソファに座る。もちろん中央だ。
「クロスの持ってくる仕事はいつも厄介だ」
この呟きは意図的。
男が何か言う前に、シーナは寝っ転がる。男のひざに頭を乗せると、シーナの体は丁度ソファに収まる。元々はこの丁度よさが気に入って、ベッドにするために購入したソファなのだ。退け言わないだけありがたいと思うんだな。シーナは心の中でだけ呟いて、男の指が髪を払うのに文句を言えないまま急速に眠りに落ちていった。




甘えなかった(ﾟAﾟ;)!!
デレなかった(ﾟAﾟ;)!!
いや、ツンデレはもはやツンすること自体がデレなのです。はい。

ラストの文句が言えなかったのは、許した訳じゃなく、あまりにも眠たかったからです。はい。でもクロスは調子乗ります。そして密着状態からの肘打ちみたいな事件が繰り返されるのです。はい。

ちなみにクロスが偉そうなのはわざとじゃないのです。クロスがあまりにも堂々と振る舞うから、イライラしている時に見ると偉そうに感じるだけなのです。